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二人の悲鳴を聞いた吉田に久坂,入江が部屋から飛び出した。
「三津っ!?」
「三津さんっ!?」
三人は廊下で蹲り号泣する三津に駆け寄った。
「ぜってぇ額割れたっ!おいお前ら!俺の心配もしろ!!」
四人に手厚く看護される三津と対称的に一人放置された高杉は違う意味で泣きそうになった。
「あんな勢いで走って来た奴に頭突きなんかしたらこうなるに決まってるだろ……。」
君は本当に女子か?と桂は呆れ返った。三津は額を押さえたまんま,だってだってとしゃくりあげた。
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久坂は優しく声をかけて三津をひょいと抱き上げた。
「兄上ぇ〜……。」
情けない声で泣きながら久坂の首に腕を回して肩に顔を埋めた。
久坂に甘える仕草に桂の不機嫌度が増した。
私には心配させといて他の男に縋りついて甘えるとはどう言う事だ?
そうなれば出てくる言葉はただ一つ。
「……もうお仕置き決定だからね。」
顔を埋めて表情は伺い知れないが,ぼそりと呟かれたその声の小ささがより恐怖を煽り,三津の体は小刻みに震えた。
「桂さん。もう充分痛い思いしてるんだから優しくしてあげてくださいよ。」
じゃないと愛想尽かされますからねと念を押して手当の為に自室へ連れて行った。
「誰か俺にも優しくしろや……。」
廊下に転がっている高杉を見下ろして,
「自業自得。」
三人は冷たい目を向け吐き捨てた。
高杉はやっぱりな!と体を起こして胡座をかいた。
「昨日もその勢いで追いかけたのか?そりゃ怯えるに決まってるだろ。馬鹿牛が。」
入江は呆れながらも側に屈み込んで額を見せてみろと言ってやった。
「三津石頭だからな。俺も前に背中にぶつかられて食らったことあるけどまぁまぁ痛いよ。」
吉田はそんな事もあったなぁと思い出して笑いを押し殺すように喉を鳴らした。
「三津さんの額が心配でしかないわ。」
入江はそう言うと溜息をついて優しい言葉でもかけに行こうかなと横目でちらりと桂を見てから久坂の部屋に向かった。
ちらりと視線を寄越して僅かに口角を上げたその表情に桂は少し胸騒ぎを感じた。
「頭突きされるとは思わんやろ……。」
「予測不能な事するのが三津だからね。晋作には扱えないと思うよ。」
でも流石にあの頭突きは呆れたと溜息をついて桂はとある場所に向かった。
「百戦錬磨の桂さんであれか。だったらより乗りこなしたくなるやろ。あのじゃじゃ馬。」
高杉はにやりと笑って舌なめずり。それには吉田の額に筋が浮かぶ。
「お前はとっとと長州帰れ!」
そう言ってあえて頭突きを食らった額をピンっと指で弾いてやった。
「いっ……!!!」
高杉はまた廊下で悶絶した。「サヤさんちょっといいかな?」
桂の頼みの綱はもうここしかない。眉を八の字に垂れ下げ,困り果ててるんだと訴える目をした。
桂がここに来るのは決まって三津の事。サヤはくすくす笑いながら何でしょう?と小首を傾げた。
「手を煩わすと言うか,仕事を増やすと言うか,面倒事に巻き込むと言うか……。
迷惑でしかないのは重々承知の上なんだが……。
三津が余計な事しないか見ててもらえないか……。」
長ったらしい前置きをして用件を述べると大きな溜息をついた。
「桂様から頼りにされるのは喜ばしい事です。なるべく目の届く位置に居るようにしますね。」
『本当にサヤさんは出来た女性だ……。』
おしとやかで品があり,それでいて頭も働くし気も利く。
いつもなら普段の三津が好きだと思うが,今は是非とも見習っていただきたいと心底思う。
「晋作から逃げ回ってるだけでは埒が明かないから真っ向勝負すると言ってね……。さっき相打ちになって今は玄瑞の部屋で大人しく手当てされてるよ……。」
「あの悲鳴はそれでしたか。」
相打ちって何したのとアヤメが呆然と桂を見つめた。
「走って来た晋作に頭突きを……。」